清武船引辺りをポタリング
とりあえず花山手から、古城町の方に向かってみよう。
すると、「古城神社」などと書いた幟旗が掲げられ、大勢の人たちが、
座ったり立ったりしていました。一体何ごとだろう、さらに神社はどこにあるのだろう。
地図を見ても近くには古城神社という記載はなく、謎は深まるばかりでした。
しばらく進むと、いきなり坂道が現れ、ゆっくりポタリングしようと思っていた
私を苦しめ始めました。
しかもいくつもカーブが続き、大型ダンプが脇をすり抜け、この苦しみが
いつまでも続くのではないかとさえ思われました。
しかしついに、この長く苦しい坂道の終わりが訪れました。
やった、我々は勝ったのだ、くじけそうになりながらも励まし合いながら
上りきったことに、涙さえ流れるのではないかと思いました。
上りきったところを左折し進んでいくと、まっすぐに伸びる道路沿いに、
穴ぼこの空いたかまぼこ状の畝が並んでいました。見ると、たばこの
苗が葉を少し穴から出していました。今までハウスの中の苗床でぬくぬくと
過ごしていた幼い葉は、そろそろ外に出て体を鍛えなさい、とでも言うように、
この畝に定植されていました。
そのまままっすぐ進んでいくと、道路脇にりっぱな地層が露出していました。
まるで青島の、鬼の洗濯板のようです。
しかし、この先でハプニングが発生。行けると思っていた道が、実は
未舗装の林道でした。これだから面白いし、怖い。地図だけを鵜呑みに
したらいけないという、生きた教材となりました。
引き返し、農免道路を左折し、ずっと進んでいくと下り坂になり、
県道13号高岡郡司分(たかおかぐじぶん)線にぶつかったので、
左折ししばらくすると、
事前に調べておいた船引神社の看板がありました。進行方向とは逆に
向けて立っていたので、危うく見過ごしてしまうところでした。
それでは一体何のために、苦しい坂を上り、行き止まりに突き当たり、
ここまで来たのか分からなくなり、人生さえ見失いそうになるのでは
ないか、とさえ思ったほどでした。
この細い道を進んでいくと、お目当ての神社がありました。
近づいてみると、なにやら飾り付けがほどこしてあり、大勢の人々が
一斉に同じところを見ていました。太鼓の規則正しい音が響いていました。
とりあえず写真を撮り、何だろうと近づいて見ました。
すると、なんと神楽を舞っているではありませんか。これは嬉しいサプライズ
でした。思ってもいなかったことに、興奮ししばし見とれてしまいました。
やがて帰ろうか、ということになり、いそいそと帰り支度を始めたところ、
近所の方なのか、この後天狗の舞いもあるから、是非見て行かれたら、
というありがたいお誘いを泣く泣く断り、帰路に就きました。
その際、その方に道を訊いてみたところ、この神社の前の道をまっすぐ行くと、
加納バイパスに出ますよ、と親切に教えてくださいました。
ありがたいことだと思いながら進んでいくと、何とまた上り坂が。しかも
結構な斜度でした。ふうふう言いながらやっと上りきりました。
上りきったところに、伊東祐堯墓の標柱がありました。じつはここも事前に
調べて行ってみようかと思っていたところでした。しかし、この階段を見て
断念しました。ここまで坂道に苦しめられてきて、とてもこの階段を登る力は
残っていませんでした。残念で仕方ありませんでしたが、またの機会にします。
そのすぐ近くには、こんなかわいらしいお地蔵様の像が。となりにあるのは
何なのかよく分かりませんでした。
桜の花がちらちらと咲いていました。
そこからは下り坂で、加納小学校がありました。そして下りきったところで、
すごい音がするので見上げてみると、旅客機が低く飛んでいました。
この辺りはちょうど着陸のために旋回してきた飛行機が空港に向かって
飛ぶところらしいです。
短い距離でもいろいろハプニングがあり楽しいポタリングでした。
終わり。